「脚回りに手間と金をかける。」

佳境です。フロントフォークです。
なんてたって脚回りのメインはフロントフォークです。
リヤサスなんて動けば何でもよいのです。
(明らかに言い過ぎですな。)



フロントフォークのメンテナンスには種類(段階?)があります。
ただし特殊工具が必要な事がほとんどですので、素直にプロに依頼しましょう。

まず基本はフォークオイル交換であり、ベストは10,000kmに一回交換が理想です。

次に走行距離が多かったり汚れが気になる方は、分解して清掃もおススメです。
トコトンばらして隅々まで清掃し、キチンと組みこみます。

もう一段階進むと、バラしたついでに消耗品の交換ですわ。
スライドメタルやオイルシールなど、消耗品を新品に交換していきます。
いわゆる「オーバーホール」って呼ばれる作業です。

この「「分解清掃、消耗品交換、キチンとした組立」に、純正 + α の技術がたくさんあります。
レーシングマシンほどの手間暇やお金を掛けずとも、公道走行で十分に体感できるメンテンスを紹介しましょう。


① フォークオイルシールを低フリクションタイプに替える。(抵抗の少ないヤツ。)

SKFというシール屋さんのフォークオイルシールは優れものです。
抵抗が少ないのに高耐久性であり、なぜか純正より価格も安い。
ZFザックスさんとかのサスペンションに純正装着されていますので、信頼性も抜群です。
(ZFザックスはドカティやBMWの一部車両に純正採用されています。)
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② フォークオイルのグレードを上げる。

倒立タイプのカートリッジ式フロントフォークだと、ヤマハはオイルのグレードが選べます。
これは体感しにくいですが、ハードな走りを求める方は試す価値はあります。
ただし上げるのはオイルの質だけです。よほどの事情がない限り、粘度を上げてはいけません。


③ フォークスプリング摺動抵抗を減らす。

要はスプリングの外側磨いて抵抗を減らし、動きを良くする事です。
同時にダンパーロッドなど、抵抗が発生しがちな箇所を磨きます。
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④ スライドメタル切欠き向き、ダンパーロッドセンター出しなどの小技を駆使して組む。

正直体感できんのは分かってますが、「キチンと組む。」とはこういうコトの積み重ねです。
1円も金が掛からないので、ぜひやりましょう。





予想以上に長くなりそうだ・・・。
まだフォークオイルも入っていないので、2回に分けましょう。

次回をお楽しみにしてちょーだい。

つづく

PRO-TEC名古屋北
柴田 典生