素敵☆と呼ばれるには、見た目もとっても重要ですね。

しかしコッチはレース結果や電子制御の理屈ほど明確ではありません。
「好き or 嫌い」の話ですので、いくらデザイナー陣が力説しても「素敵☆」にはなりません。

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実はこの2015年以降のR1デザインは、ヤマハの中では大きな変革となりました。

それまでヤマハの中では、「R1とレーサーのM1は全くの別バイク。デザインを似させる気はない!」が基本姿勢でしたが、2015年を境として一気にレーサーYZF-M1直系デザインとなりました。

本物M1とはカラーリングや追加エアロパーツのおかげで一見似ても似つかぬバイクに見えますが、YZF-R1は基本的デザインを踏襲しております。
よってMoto-GPを走るYZF-M1を、「カッコいい! 素敵☆」と思っていただける方は、素直の素敵☆と思ってください。思うようにしてください。

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バイクの場合、Cd値(空気抵抗係数)にこだわる方は少ないですね。
前面投影面積を減らし、後ろまでスムースに空気を抜くとCd値は少なくなりますが・・・

レーシングマシン作成時でも、プライベータ―レベルではドーデモ良いのが本音です。
(冷却風の流れには拘りますが・・・。)


ただYZF-R1の場合、サーキットのピットで見ても公道上で見ても、他メーカーさんより小柄に見えます。
実際、並列4気筒の中では最もスリムです。
(エンジン本体の幅寸法の話ではありません。)

正確なCd値は発表されておりませんし、実際の寸法値はともかく見た目がコンパクトなんです。
1台づつの写真では分かりにくく、並べて初めて気づきます。


これは工業デザイン上で大事なコト、

「パッケージングが上手。」

というコトになります。


良く「レーシングマシンはトコトン無駄を省いた結果としてのデザインであり、機能美である。」と説明するコトがありますが、それは装飾を省いたり部品サイズを小さくする意味ではありません。
そんなコトは50年も前から全メーカーがやっております。

パッケージングとは、「部品と部品のスキマなど、何もない空間までもデザインする。」という意識がないと出来ないコトですね。
そこまでやってこそ、「何だかコンパクトなバイク。」になります。

このコンパクトさは慣性の有利につながり、コーナーやブレーキングで有利となります。
また重心ポイントもコンパクトになるので、6軸センサーによる制御もしやすくなります。

「軽い。」のメリットは加速や減速ですが、レギュレーションなどで最低重量が決まっている以上は有利には働きません。
ただ「コンパクト」は、レースだけでなく燃費や前述の安全「転びにくい。」にも有利となります。


これが「ハンドリングのヤマハ。」という呼び方につながり、「転びにくい。」という具体的なメリットにつながっているのです。



結論、YZF-R1のデザインも素敵☆で、正解です。


柴田