という訳で、前回の予告通りに決勝のお話に進みます。

動画を見ると撮影車の前には、当チームの松永選手が写っています。スタート後の第2コーナーぐらいで松永選手は3位です。
そのまま特に無理してペースを上げる事もなく3番目でゴールをし、結果2位入賞しました。

スタートを良く見直すと、1台ジャンプスタート(フライング)しているのが分かります。
このぐらいのフライングだと、結構われわれ観客からは分かりづらく、「アレ?ひょっとしたらフライング・・・」ってなぐらいですが、一緒にスタートしているライダー達には結構ハッキリ分かるモノです。
フライングした当のライダーも即、「やってもうた・・・ 。」と分かっているので、「どうせダメだし、今日は練習がてら目一杯走っておくか・・・。」ぐらいな感じです。

松永選手もソレを分かっているので無理はしません。
「デビュー戦という事もあるし、東コースで無理してもロクな事はない.今回は2位でOK。」という訳で、2位で無事完走&入賞&表彰台です。
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レースはゴールラインを通過してから、そのままペースダウンして1周します。
その後にそのままピットレーンに入るのですが、上位入賞(原則は6位まで)者は自分のピットには直接戻れません。指定された場所に止める事が決められています。
ここにバイクを止めるのは誇らしげでもありますが、この後に一仕事しなければいけない場所でもあります。
上位者にはレース後に再マシンチェックがあるのです。バイクを30分止め、指示があるまではメカニックもバイクを触ってはいけません。
指示された箇所(サンデーだと主にエアクリーナーボックス回り)を分解し、再チェックを受けます。

これは例の安全に係わる処理の再点検と、簡単に言うとインチキしていないかを調べるためです。
安全処理に関しては、最初の車検時に見ていない(見れない)部分を分解して確認です。インチキ部分点検は正直、ほとんど見ません。エアクリーナー回りは元々改造OKですし、交換改造不可のインジェクター一式を、ごっそりインチキする猛者もいませんし・・・。

「じゃぁインチキってどうやって調べるの?」
基本は他チームからの抗議があって、初めて詳細を調べられます。
同クラスで同マシンなのにストレートで異様に速いとか、他チームさんが「あのマシンはインチキ臭い。  」と思ったら、レース後30分以内に審査委員会に保証金(抗議内容によって1万円~)を積んで抗議します。
抗議をされたマシンは、抗議された部分を分解して点検を受けます。
点検後、インチキがあれば保証金は抗議者に返金されますし、入賞も取り消しです。
インチキが無ければ保証金は戻って来ませんし、当然そのまま入賞です。
ちなみに上記の再点検も含め、分解&組立は誰もやってくれませんので、自分達でやりましょう。

ただ保証金の問題もありますが、普段一緒にレースやってる知り合いを訴える訳ですから、大金が絡んだプロライダーのクラスでもない限り、よっぽどのインチキの確信がなければ普通は訴えません。
(その他、ここには書けない大人の事情も多々あるし。)

それに第一、皆さんプライドがあります。インチキしてでも勝ちたいようなヤツ、出てきません。出てきてはいけません。
だから基本的には性善説に則って、粛々と30分経過するのを待つのみです。

当チームもちろんインチキはしていませんので、何事なく無事終了&入賞確定です。
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レースのレギュレーションブック(競技規則書)は、
原則として「書いてある事しか、やっちゃダメ。」です。
「やってはいけないと書いていないから、やってみた。」というような、抜け道を探すような事をしてはいけません。
新しいチューニングをする時は、事前にMFJなどの関係機関に確認をしましょう。

ただ抜け道は通ってはいけませんが、目的(レースで勝つ!)までの遠回りや有料道路は多々ありますので、みんな1馬力、0.1秒のために創意工夫を凝らすのです。

大昔の某Hさん系チーム、名チューナーの名言。

「ミリとグラムが、秒を削る。」

今なら0.1単位かな?

提供は大嫌いな健康診断がやってくる、柴田 典生でした。